よーしあーきーと時々ラテとはろ&ちび

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仕事

賃金と専門性は比例しない時代。

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技術面は誰にでもできます

ちょいと前の話、ホリエモンこと堀江貴文さんの保育士の賃金が上がらないのは、「誰にでもできるから」発言を受けて、世間は荒れていたよう。
世間的には、専門的に学び資格を必要とする専門職であって内容も大変なので、高い賃金が発生して当たり前との思い込みが根強い。
正直な話、保育士にしても他の専門資格(免許も含めて)にしても、資格がなくても“技術面”は誰にでも出来る。もう少し正確に言うと、続けていればある程度の知識・技術が必要なことは出来るようになる。
これは、全ての業種において当てはまる事実であり、また、今後は、いえ、もう既に下積み期間が短縮されてますので技術面においては、「誰にでもできる」は、その通り。

必ずしも資格が必要なのではない

よく考えて欲しいのですが、数年勉強して資格を取ったとしても、即戦力には成り得ないし、先に知識を詰め込むことで満足感を得てしまうと、習った専門知識をアウトプットするだけで、場合に応じた対応が身に付きにくいことも、よくある話です。
寧ろ、専門資格が邪魔をする状況を僕はよく見かけます。
おかげで、ある程度の段階までで成長をストップさせ、平均的な人材ばかりにしてしまう。(資格の有無に関わらず、それ以前に勘違いが身に染み付いてしまっている人は、さらに成長が難しいのですが。)
全ての職において、まっさらな頭で意欲があれば、資格がなくても自ら勉強をし学ぶので、飛躍的な成長を遂げることが出来ますよね。

希少性を高める

ただし、現代においては、いくら勉強をしたところで、一つの分野だけの技術を高めただけでは賃金は上がらないですよ。
それというのは今の時代、一つのことに特化したスペシャリストに価値が薄くなっているということ。
インターネットが普及する以前は、専門知識・技術は一部のグループだけで占有されていたのですが、インターネットに加えてスマホが登場したことによって、『いつでもどこでも誰でも』、必要に応じ専門性を得ることが出来るようになったこと、つまり、“専門知識・技術が開放された”ことが非常に大きい。
さらに、他の技術も進歩しシステムの構築によって内容がどんどん簡素化され、誰にでも出来るように変化してきている。
なので、稼ぎたければ、一分野だけの技術だけではなく、+αの付加価値となるものを身に付けなければならない。
それは、僕の仕事である介護の世界でも同じです。
藤原和博さんがよく啓発している、「最低でも3つの肩書きを身に付ける」というのは、3つの肩書きを持つことで、レアキャラ、希少性の高い人材になれるということ。
1つでは当たり前ですし、2つだとまだ足りないということ。
そして、レアカードにはプレミアが付き、価格が高騰します。
そうした人が働き方を変えたとき、収入は自然と増える訳です。

福祉業界は無駄だらけ

もう一つ賃金が上がらない理由に、僕が働いている、または、関わりのある障害者支援や介護分野は、報告の手段にファックスや紙が未だに最前線になっています。
紙でないといけないと限定されているものもありますが、紙である必要のないものまでもがそうですから、僕たちは毎日どれだけ紙を無駄に消費しているか計り知れない。
もちろん、無駄はこれだけでは済まないのだけども、全ての仕事は人の手でやった方が確実との思い込みもありますから、この業界に脈々と流れる無駄な習慣に疑問すら思い浮かばない人が大半。
人の元に届く前に、沢山の無駄によって失われている額は、どれ程のものなのでしょうかね?
この業界というのは、人手不足と叫ばれる一方で人だらけの職で人件費が掛かるので、余分に出て行く金額を減らす努力は他の業種よりも徹底するべきなのでは?と、考えますけども。
僕の場合は、障害者支援や介護、病院と数ヶ所見て来ましたが、確実にそれらのところではアナログ思考でした。
ただ、これは推測でしかないですが、福祉業界全体的にアナログで、労力と資源を無駄に消費しているのではないでしょうか。
福祉の業界は、ICTとの相性は抜群に高いと思うのですけどもね。
そうなると、操作が出来ない人がいるとの話も起きるでしょうけども、出来ないと思い込んでいる人が多いだけか、そもそもの報告すら出来ない人を例に挙げているだけだったりもします。
機器やシステムは使い続けていれば、その内に誰もが使えるようになります。
改良も行われますしね。
また、手書きですと、達筆過ぎたり、その逆のへたくそだったりと、何よりも先ず読むことに苦労することもよくあります。

額面だけの話ではない

そして、もう一つ。
これは、賃金が上がらない理由とは離れますが、みなさん「賃金を上げろ」と声を荒げますが、そもそも賃金を上げたところで福祉業界の人手不足を含めた課題が解決するのかも疑問です。
上記とも繋がる話ですが、働くためのシステムや価値観そのものを変えていかなくてはならないのではないでしょうか。
以下のことは、男女が入れ替わったパターンも、もちろんありますが、まだまだ典型的な価値観が大多数なので、女性がそういった役割を担っていることが多いのですが。
僕が見て来た介護や障害者支援の範囲では、女性が多く、大半は家庭があり、土日祝や大型連休は抜けるため人手不足が当たり前。
加えて、扶養の枠からはみ出さない程度に働きたいという人が多いので、年末の風物詩である勤務調整で働き手は減ります。
この状態で賃金が増せば、年末の人手不足に拍車を掛けると思うのですが。
また、資格を有しながら勤めていない潜在的な人材が加わったとしても、どれだけの効果があるのか疑問です。
特に、在宅支援の分野では施設介護とは違って個別ニーズが高い訳ですから、いきなり来てこなせる内容ではなかったりします。
LGBTの方々も含め性に合わせたニーズに合わせ応えられないのは、もっての外ですし。
正直な話、人材が増えたとしても一時的でしかないのでは?とも考えています。
どれだけの金額なら、続けようと思えるのでしょうかね?

適度な距離感が重要

無理矢理にまとめようと思いますが、ネット環境が充実したため、専門性が必要とされ、その技術を習得したスペシャリストだけがある仕事を占有出来た時代は、国による保護が外されれば確実に終わります。
もちろん、賃金も下がっていきます。
また、堀江貴文さんは冒頭とは異なった機会に発言した内容に続けて、こらから残っていくためのスキルはコミュニケーション能力である。とも、述べておられます。
僕なりに整理すれば、心地よく感じ、且つ、適度な距離感を量ることが出来る能力が必要(間違っていたならばごめんなさい)。
技術の発展によって、非常に人間らしい感覚の部分のみが残される。とも、とれます。
これが、とんでもなく難しいことなのですけども、僕が目にして来た介護や医療の世界は、まさにこの部分が重要で、距離の詰め過ぎ、離れ過ぎは、いづれ破綻をきたしてしまいます。
提供する側も、利用する側も、この部分に関しては数値化されませんから、多くの人がここの優先度を下げてしまっているのが現状かと思います。
一応、僕も、これらの課題や性に対する課題もクリアし、生活の深い部分を人の感情や国の制度に振り回されないような案を描いていたりもしますが、今回のテーマから大きく逸脱しますので、またいつか書ければと思います。

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