よーしあーきーと時々ラテとはろ&ちび

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ケアラーズカフェ

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介護者(ケアラー)への支援

最近、にわかに注目を浴びているのが、介護者(ケアラー)を支援する『ケアラーズカフェ』といった形態。
超高齢社会と、介護が社会問題となって久しい日本において、負担の大きい『介護を行う人(家族など)』に対しての支援をするといった考え方は必要だろう。

ケアラーズカフェとは

ケアラーズカフェは「認知症カフェ」とも呼ばれ、家族の介護に携わる人の
息抜きや情報交換などの場として運営されているものです。
家族の介護に関わる人のことを「ケアラー」と呼び、
「ケアラーのためのカフェ」という意味からケアラーズカフェとされています。
現在、家族の介護を独りで抱えこんでいる人は大勢います。
そういった人々のために、全国各地にて、
民間で運営されているのがケアラーズカフェです。
介護施設ではなく、あくまでカフェという業態であることが多く、
誰でも気軽に利用できる点もその特徴といえるでしょう。
コーヒーや紅茶を飲みながら介護の悩みや情報交換などで盛り上がり、
息抜きの場としても利用されています。

出典:安心介護

また、基本的な運営方針は、

ケアラーズカフェの運営
ケアラーズカフェのほとんどは、営利を目的としていません。
そのため採算の面からも、
運営スタッフは基本的にボランティアであることが多いようです。
そしてケアラーズカフェのほとんどは、専用の店舗を持っているわけではありません。
平日などは普通のカフェとして営業している店舗を、
週末だけ借りてケアラーズカフェとして営業しているケースが多くなっています。

出典:同上

この説明では善意として行われ、週末のみ既存のカフェを借り運営していることがほとんどのよう。

家族介護(ケアラー)による孤立を防ぐ

介護において、(※1)問題の解決が特に難しい、家族が窮状に陥りやすいと言われるのが、アルツハイマー型認知症や特定疾病などで認知症状がある方。また、中重度の知的障害を負われている方。不安定な精神障害を負われている方も入ってくるだろう。
昼夜問わず、どこかへ出掛けられたり、室内でも急に予期せぬ言動があったりするので、(※2)家族は24h気が休まらないことが多い。
常に家族の誰かが傍にいなければならないため、仕事をやめなければならない状況も出て来る。
それを解決するための介護保険法と思われるかも知れないが、介護保険による訪問系サービスを利用したところで、細切れでの訪問に加え、十分な支給量が確保出来ないため、結局は家族の誰かが傍に居てないと生活は成り立たない。
デイでも変わらず、夕方には帰って来るため、早い時間から仕事などを切り上げて帰って来なければならない。これが介護保険法の現状である。
そのため、主たる介護者(ケアラー)は、社会との接点が薄れ、自然と社会から弾き出され孤立してしまう状況に陥いる。

特に一人で抱え込んでしまう介護者(ケアラー)は、社会からの孤立も相まり所謂「介護うつ」に陥り易く、心中を図ったりしてしまうこともテレビでは大きく取り上げられている。
ケアラーズカフェを利用するで介護者(ケアラー)の孤立を防ぎ、悩んでいるのは一人だけではないことを知り、似た悩みを抱いた者同士の情報交換により、社会との繋がりも出来る。
それにより、精神的にも身体的にも、介護者(ケアラー)が健康な状態を維持していくことに力点が置かれているのが、ケアラーズカフェである。
上記の引用元では「認知症カフェ」とあるが、また少し違う視点で認知症カフェは取り組まれていることが多い様に私には見受ける。

課題

しかし、良いように見えるケアラーズカフェも人々の善意に頼るしかなく、それで安定的に継続して運営していけるのかどうか。やはりこれに尽きるのだろう。
運営が維持できなくなり突然なくなられては、利用していた介護者(ケアラー)にとっては、さらなる追い打ちでしかない。
週末のみや、週に2,3日というような営業日なのも、そういったところに因るものだろう。ということは、介護者(ケアラー)がカフェの営業日の日時に合わせなければならない。

そして、私がなによりも危惧するのが、本来なら中心に居なければならない介護を必要としている方の姿が、見えなくなってしまわないだろうか。当事者不在といった点。
介護の社会化と謳われ全国に広がった背景にあったのは、(※3)家族以外のプロの介護士による介護が行われることで負担を減らし、変わらずに家族が社会生活を行えるといった点だった。
つまりは、介護を必要としている方に十分な支援が行えていたなら、自然と家族の負担が減り生活のスタイルも変えなくても良い状況になる訳である。訪問介護等が入ることで、福祉制度や似た状況の方が、どの様に対応されているかといった情報提供も可能なのだ。社会の風を運んで来ることもホームヘルパーの役割である。
私は、こちらこそが正当な道理であり、介護職の役割と考えます。なにも、介護職だけに留まらず、プロの支援者,団体は地域に沢山居てますから、それらを十分に活用する。もし地域に無いのなら、新たに作ることも考えなくてはならないだろう。
中心に居なければならないのは、なにがあっても介護が必要な方。ここがブレないようにしたい。
もちろん上記に記した通り家族への配慮も必要である。(※4)[当事者(要介護者)へ]手厚い支援の提供で介護者(ケアラー)の自由な時間、社会生活の確保。
また、ヘルパー等が訪問し負担や心の重荷になってしまっているものを、会話や情報提供などで少しでも取り除けたなら、ヘルパーが退室した後も良好な家族関係が少しでも維持出来るだろう。
それは、当事者(要介護者)にとっても利益になる。

当事者(要介護者)中心

おそらくは、自然と必要に迫られ、ケアラーズカフェに行くのも介護者(ケアラー)と当事者(要介護者)で行くことが多いことだろう。
なので、実質的には当事者不在といった現象は起き得ないのであるが、気持ちの上でも中心には当事者(要介護者)が居るように努めてもらいたい。
介護者(ケアラー)を中心に支援を行っても、大きく状況は変わらないであろう。
当事者(要介護者)に対して、良質な支援と情報提供を行い、その方の望む生活が実現されること。
そのことにより家族の負担も減り、地域住民にも情報が行き渡る、良い循環が起こり波及して行くといった流れが、私としては本来の在り方、順序であると考える。
徹底した、当事者(要介護者)中心。国も民間もそこに大きく予算、比重を置くことで、困難な状況が解決されると考える。
しかし、ネックは生産年齢人口の圧倒的な不足であるのだが。。。

追記:
自分の経験で言えば、私の両親は学会員の為、学会ネットワークが今で言うケアラーズカフェになっていた。似た境遇の家庭が学会内でも多かった。
その中で、親たちは、情報を交換し「ああしよう、こうしよう」と決めて来た。おかげで、「どうしてそうなる?」といった方向へと物事が進んでいた時期もあった。
母は、私の為を思っていろいろと話を聞き動いたのだけど、やはり当事者である私が不在の中で決められて行ったのだから、「たぶんこれがいい」といった憶測でしかなかった。
会合にも連れ回されました。見事なありがた迷惑でした。どうすればいいかを、やはり当事者の口から聞かなければ分からない。
当事者(要介護者)を中心に考えなければ、解決することがあっても、それは大きく遠回りになる。

※1、直接的な身体介護を要する方への支援が難しい難しくないといったことでなはく、逆に、直接的な身体介護がそれほど必要ではない方への支援が簡単といった訳ではない。
それぞれに、課題があり。それぞれに、難しさがある。そこに本当なら、優先順位などをつける必要はない。もちろんそれぞれが24h気が休まることはない。
※2、それでも、前向きに捉えておられる方も多い。
※3、介護保険法においては大きな矛盾に繋がる訳であるが。さらに近年、障害者制度も介護保険を追従する動きが目立つ。
※4、追記

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