よーしあーきーと時々ラテとはろ&ちび

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読書感想文

今年も本格的にゴールデンウィークが始まりましたね(^^)

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世間はゴールデンウィーク

私は通信制高校の授業が始まり、レポートも中々のボリュームなので日々何かしらをしています(^^♪
そして、仕事の方は私的には、こんな言い方もなんですが書き入れ時(^^♪
働きまっせー!(^-^)v
その合間を縫って、一冊の本の感想みたいな物をHPにてUPしました(^^)
いつもはHPにのみで公開していますが、しばらくブログが途切れてしまっているので、こちらでも公開してみました(^^)
長くなりますがお付き合い下さい(^O^)
例により文章が無茶苦茶ですが..(汗

『沈みゆく大国アメリカ』堤未果

本書の内容はいかにオバマケアが国民を苦しめているか、その裏でウォール街の富裕層がどれだけ富を得ているかと言った事が書かれています。

○皆保険制度の意義

国民皆保険制度は、持病の塊である私にとってはとても必要な制度と言えますが、一度それを棚上げして考えてみたいと思います。
健康な人間ほど自分の身に降りかかる、もしもの事に興味がないから、いざって時に備えないんですよね。
健康体のありがたみを知らないから予防や維持する努力もしない。
毎月、変なトコにお金を注ぎ込み、保障のための保険料を支払うことに意義を感じない。
保険に興味がないから中身を知ろうともしない訳です。
これは、アメリカの方に限らず、みんなに言えた事です。
では、日本のように国の保障制度が充実していたらどうかと言われれば、私は正直わからないです。
"命ある限りどのような状態になっても"働いてお金を稼ぎ、税金を納める義務が課せられるんですね。
本人から稼ぎ出す能力が失われたのなら、家族が支払わなければならなくなる。
こうなれば、まさに生き地獄に陥る訳ですね。
本人が生きる価値をしっかりと見出せたなら、なんとか周りも付いて行けますが。
実際に保障制度が充実した日本でも、入院費を支払う事が出来なくてエライ目にあってる人も居てますしね。
オマケに治療も停滞してしまって。
本当に良いのか悪いのか、私にはわかりません。

○オバマケアとは

ところでオバマケアとは何ぞや?と思われる方も多いと思います。本書を読んで100%理解したって訳でもないのですが、これから軽く語ってみたいと思います。
オバマケアとは、日本で言う国民皆保険制度の事です。
ただ、大きな違いが一つあって日本では保険者が地方自治体等になりますが、オバマケアの場合は民間の保険会社が、今まで通り保険を運営します。
そもそも、アメリカには、このオバマケアが成立した2010年までは民間の保険会社や会社の保険しかなく、先進国では唯一、国民皆保険制度がなかったとの事です。
保険加入が強制ではないので、所得が低く加入する余力のない人は無保険の状態で過ごし、いざ何かがあっても治療費が支払う事が出来ず、そのまま破産してしまう事もしばしばあったようです。
ただ、こんな言い方もなんですが、最底辺に陥るとメディケイドという公的保障制度(日本で言う生活保護の医療扶助みたいなもんでしょうか)に加入出来、医療費も免除される様になるみたいです。
そんな中で、アメリカ国民の大半が待ちに待った皆保険制度が2014年から施行されました。

○国民の大誤算

当初「全国民が加入し保険料を納めれば保険料が自ずと下がる」と、言われていた様ですが、
蓋を開けてみれば、49の州の内、保険料が下がったのは8だけだったみたいです。
プランがいくつかあり、安い物もあるようなんですが、中身が全国民の平均した物をカバーする内容となっている。
すなわち、今の自分自身に必要な項目が必ず入っている訳ではなく、以前と同じ様な物を選べば高くなってしまう。
そして、これが一番厄介なのが、加入を拒否すれば罰金を強制されてしまう。
他にも、企業が運営する保険がオバマケアより充実していたら罰金とか。病院がオバマケアの患者を引き受けたら報酬が下がっちゃうだとか。等々。
そして、企業は負担を減らすために、フルタイムの従業員を雇わなくなった。
オバマケアを推進しなければ高額な罰金が課せられるので、条件を満たさないパートタイマーを増やす現象が起きた。
今日のリベラル派が推し進める福祉国家によって、中小企業は疲弊し国民の生活水準は低下する羽目に。
福祉国家へ舵を切った事により、アメリカの国民の大半が貧困層へと陥った。
それと、もうひとつ大きな変化で、全国民が保険に加入出来るようにメディケイドの加入条件の緩和を行った。
当然、メディケイドに加入する人が増える訳なんですけども。
このメディケイドはメディケア・メディケイド法というのがあり、
この法案が成立した当時は「政府は診療内容に介入しない」と、あった。
しかし、時代と共に変えられ政府に支配されるようになり、
改正される度に規制が増え治療費等が支払われにくくなったんだそうです。

○オバマケアで得をした企業

オバマケアの最大の勝ち組は製薬会社になるのかな?
製薬会社は、いくら法外な金額の薬を出しても、メディケイド(日本で言う生活保護費)によって回収されている。
また、オバマケアの中にメディケイドの加入条件の緩和がある。
お陰で、製薬会社は笑いが止まらないでしょう。

○解決策

本書では、日本やカナダの様な皆保険制度だと医療費削減、書類も減ると訴えている。
本当にそうなるのかなぁ?
そして、解決策として日本のように政府国民保険一本にしろと何度も出てくる。
また、アイン・ランドの「肩をすくめるアトラス」の一部分を引用し、このことに説得力を持たせようとしている。
ですが、アイン・ランドは反社会主義、反利他主義を唱えていると思うのですが。
全くの真逆だと思いますよ。
私は保険会社、製薬会社、オマケに政府と、大きな権力を握るものが手を取り合ってしまった故に、現状の様な事になったのだと思います。
この中に政府が首を突っ込むべきではなかったのでは?
やはり、政府というのは市場の自由競争が真っ当に行われているかを、しっかりと監視する立場でいるべきだったんだと思う。
まあ!!全てがズブズブだろうから出来ないだろうけどね。

○次のターゲットは日本

次は日本の医療が、食い物にされると警鐘を鳴らしている。
現在、日本は急激に各方面の規制緩和が推し進められている。加えてみんな大好きTPPが控えている。
その規制緩和によって医療や介護に投資家マネーが流れ込んで来るとの記述があり。
それにより投資家に支配されてしまうとある。
投資家による効率重視で企業合併が進んでしまうだろうとしている。
効率化によって切り捨てられる人が出て来るとも。
何を今さら。
今までにも、医療費削減のため、国からの医療・介護への規制強化は繰り返されてきている。
効率重視の為、3か月以上の入院は報酬の大幅減になるのですよ。
追い出されて、帰宅してくる人を私は何人も見てきた。
本書の著者は投資家のマネーゲームのせいで日本の医療が崩れると言いきっておられますが、すでに国内から切り崩されているのです。
日本の現行諸制度を神格化し過ぎだと思われます。

そして、いくら効率化、吸収合併が進み、いち企業が肥大してしまっても、肝心の物が売れない、サービスが利用されなければ意味がないのですね。
私は本当の投資というのは「利用すること」になると考えてます。
いかに大衆に価値を浸透させることが出来るか、選らんで貰えるように仕向ける事が出来るかで、小さくても安定した長期的な運営が可能になるのではと。
しかし、人は「安い」、「オシャレ」に非常に弱い。
だが、なぜ安くできるのか本当の裏側を国民は知らなければならないと思う。
例えば、法人税を払ってないからとか、下請け会社に不当に圧力を掛けているからとかをね。
いやー!でもしかし!テレビを点ければ今日も下品な女性芸人が、安さや海外ブランド自慢を繰り返している。
テレビは今日も平常運転だね。
日本の文化を守りたければ、黒船ハゲタカファンドを日本国民が利用しなければ良いだけの話。
「言うのは簡単」と非難されそうですな。
ただ、まあ安心なんかしてたら、すぐに飲み込まれて潰れちゃいますから、本書に書かれている様な事もありうると危機感を持っておかないといけませんね。

○最後に

単に揚げ足取りをしたいだけなんですが、本書の33ページの7行目には、
「市場原理が支配するため薬も医療費もどんどん値が上がり....」と記しておきながら、
167ページの5行目には、
「市場原理の利点の一つである『競争による価格下落機能』は効かなくなってゆく。」て
もうコントですやん!!

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