よーしあーきーと時々ラテとはろ&ちび

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介護保険法 仕事 障害者総合支援法

今回、表沙汰になった障害者施設の虐待について。

更新日:

○関係者全員の意識改革をし再発の防止を。

今、ある障害者施設の虐待報道がネット等で騒がれている。
ここで、大きく間違ってはいけないのが、これが特別で自分には関係ないと考える事。
明日は我が身。ある意識のせいで、自分自身が虐待を行う側に、一瞬でなってしまう。
そして、虐待を行っていた職員は厳しく罰せられないといけないのは当然だが。
なぜ、虐待が行われたのか、なぜ、家族は長年気付かなかったのかを、しっかりと検証し再発防止に努めなければならない。
詳細 施設職員が暴力・暴言、障害者虐待の実態(TBS NEWSi)

○虐待に至る仕組み

施設というのは、四方を分厚い壁に囲まれ、長時間、人の目にさらされる事がない。
誰かがバラさなければ発見出来ないといった、閉ざされた空間になっている。
この閉ざされた空間では、誰からも評価される事がないので、職員は自らを律する事が出来なければ途端に悪い方へと向かう。
そして、ある報道では、「指導するはずの職員がなぜ」といった事を言っていたのだが、ここの認識が虐待に至る大きな要因になると私は考える。
世間的には、まだまだ障害者施設や、介護施設では、職員は指導するといった役割を持つと思われている。
「折角、指導し面倒を見てくれているのだから。」
この認識によって、家族からも根拠のない信頼を得られたのであろう。
あんなに志の高い人達だから、絶対に悪い様にはならないと決め付けたであろうし、ましてや「虐待なんて・・」と。
人を指導するという事は、どういうことなのか。
それは、指導する側が自分の正しいと考える事を、一方的に指導される側の意思に関わらず押し付ける事である。
よって、自分の思い通りに事が進まなかったら、怒鳴ったり、暴力を振るってでも従わせようとする。あるいはネグレクト(介護拒否)が行われる。

○実は、家族間での虐待が飛び抜けて多い

障害者虐待、13年度2280件 加害者の8割は身近な家族 (日経デジタル)
2年前のデータであるが。
これは、なにを意味するのかと言えば、家族というのは、当事者にとって一番身近な指導者だからだ。
ただ単に、介護疲れがトリガーになると主張する方が多いが、虐待に至る薄い壁を突き破るパワーの源は、相手を導こうとする関係にある。
常に当事者の前に立ち、引っ張り上げようと、家族が良いと判断した事には従わせ、家族が悪いと判断した場合は、力づくでもやめさせようとする。
傍観に徹する事が出来ず、なんにでも介入が起き、そのうち、エスカレートして虐待が始まる。
家族には強い正義感がある為、虐待を虐待と認識できない。

○誰も虐待をしたくて職員にならない

大勢の方は、最初から虐待してやろうと思って、職員になる訳ではない。
おそらく最初は、「何かをしてあげよう」だとか、親切心だったり、同情心が大きかったと思われる。
ところが、四方を囲まれ外部との接点が少なく、指導する立場といった、家族と同等の大きな権力が与えられる。
そして、なにをしてても、家族からは「ありがとう」と、感謝の言葉を受け続けたであろう。
こんな環境にいれば、強い信念がない限りは虐待は起こる。
普通の人間なら、虐待を起こしてしまう。各地で繰り返される。
だからと言って、虐待をした職員を許すわけにはいかない。

○支援者・介護職員の心構えで虐待を防ぐ

まず、中心人物をハッキリとさせることが大事になる。
もちろん中心は支援が必要な当事者なのだが。
私たちは当事者にはなれないし、指導するなんてもっての他である。
私たちが出来る事は、
『当事者が望む生活を、専門的な知識・技術を用いてバックアップする』
これぐらいしか出来ない。
とんでもないスピードで走り抜けようとされた場合は、
「ちょっと立ち止まって冷静になりましょう」
くらいは、進言させて頂くが。
しっかりと距離を保ち入り込み過ぎない様に、後方から支えるといった立ち位置を間違わなければ、自然と自分を律する事が可能となってくる。

○しかし罠が蔓延している

他方では、同情心からか「家族の様に寄り添い」とか、まるで友達関係かご近所関係の様に「対等」を最善とする事まで言われている。
「家族の様に・・」とは、完全に美化されたものであり、そもそも、いち介護職員が出過ぎである。
対等の関係では、「なあなあ」の関係になり、都合よく当事者の意思を無視する事だって許してしまう事になる。
これでは、支援と呼べないし、虐待、特にネグレクトに繋がる。
私たちの様な職種は気を付けていても、いろんな罠があり、自分は「スーパーマン」と、誇大妄想に陥る事が多い。
なので、「言う事を聞きなさい」になってしまう。
そうならない為に、自分の出来る事をしっかりと確認しておき(当事者中心、後方支援)、この様な悲劇を繰り返さない様に努めなければならない。

【介護に必要な六カ条】

私が考える介護に必要な六カ条です。
・今、自分が行っている行為を、自分自身が受けたいか。
・「ありがとう」は求めない。
・障害や病気と向き合うのではなく、利用者様個人と向き合う。
・自分(介護職員)の立ち位置は、前や横ではなく後方。
・原則、敬語や丁寧語を使う。
・話は最後まで聞く。
詳細は下記ホームページに記しています。よろしければ合わせてどうぞ。

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