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外国人技術技能実習制度<現代の奴隷制度>

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外国人技術技能実習制度について

外国人技術技能実習制度が、介護の業界でも適応されるのはみなさん御存じの通り。
しかし、この制度はとにかく問題が多い。現代の奴隷制度とまで非難を浴びている。
この制度を利用し来日しても、ある一定の条件をクリアしなければ1年で帰国しなければならなく、
一番初期の段階での条件が、基本的な文章やゆっくりした会話が分かる、小学校低学年レベルの日本語力になるんだそうだ。
言葉や文章も身に付けるのには苦労すると思うが、日本の文化がどれだけ理解出来るのか。
また、介護福祉士を取得出来れば、在留資格が与えられ長期労働が可能になるとあるが、
これもあるステップを踏まなくては、叶わない仕組みになっているようだ。
先日、法務省から発表された、この制度による実習生の失踪者は4,851人。
失踪した原因として、まともな賃金が支払われず、いじめも相当ひどい様子。これ以外にもブラックな理由がありそうだが。
この状態を防ぐべく外国人技能実習機構なるものまで立ち上げられる。
これには役所の人間は大変喜ばしい事であろう。

実際の介護の現場では

私の手元に1冊の雑誌がある。
これには、あの”富山型デイサービス”でお馴染みの「NPO法人このゆびとーまれ」の創設者、惣万佳代子氏の記事がある。
この記事の結びにはこう記されている。
未来に暗雲も
だが介護現場の未来には暗雲も漂う。
~(中略)~
10年ほど前まで、惣万氏は外国人の登用に反対だった。
当時は人材不足が深刻ではなく「日本人の世話は日本人が責任を持つべきだ」と考えていたからだ。
しかし、就職説明会で席が半分も埋まらない状況に危機感が募った。施設が立派でも働く人がいなければ何もできない。
今、外国人労働者はさまざまな分野で活躍している。介護現場も彼らに頼っていいのではないか。トラブルは現場で解決すれば良い。
このゆびとーまれでは知的障害者も働く。「介護される側だけでなく、介護する側も、誰も排除せず、垣根を取り払ってやっていけるはずです」
(2014年11月17(月)山陽新聞・夕刊)
ちょっと理解に苦しむ。
確かに、外国人労働者を受け入れれば、すぐにでも人材不足は解決出来るのであろう。
だが、物事を簡単な方法で片付けてしまうとろくでもない事になる。
余談になるが、この惣万氏、同法人を立ち上げた理由が、勤めていた病院で高齢者の「何で家の畳の上で死なれんがけ」などの訴えに心を動かされて、”自宅の様な物”を作ってしまったんだそうだ。
最初から、綺麗事を並べた簡単な解決方法を選んで来たのだから、この様な発言も頷ける。
とにかくまず、外国人の教育をどの様にお考えなのか。
同じ日本人相手でも作業だけを教えていたのでは質は下がるのだ。
それを、文化の違いやら一から教えていかなくてはならない。
それが、どれだけ現場を疲弊させるか考えた上での発言なのか。
加えて、外国人がどれだけ頑張っても、追い返される確率の高い現行制度。
使う方の心理とすれば、「どうせ辞めるんだから」と扱いがぞんざいになるのが目に見えている。
従業員の使い捨てに拍車を掛けてしまうだろう。
これは、現在働いている日本人にも言えた事だ。
実習生がこれで頑張っているのに、わがままを言うなとなる訳だ。
影響力の強い方が上記の記事の様な事を平気で言ってしまう。(株)メッセージの橋本会長殿に至っては「早急に移民を受け入れろ」とまで言っている。
なんと恐ろしい事か。

ただ、私は全ての外国人労働者の介護職を否定している訳ではない。
地方によっては、中華街等、外国人が多い地域もある。
そういった、元々の文化がある地域ではどんどん活用したらいいと考えている。
とにかく、現場の方としては、外国人労働者を考える前に、
もっともっと魅力のある物に変えていかなくてはならない。
それは、とても労力の掛かる作業になるであろう。
ただ、こちらを解決せずして一足飛びにいっては、後々がもっと大変な事になってしまう。

介助される側

恐らく、高齢者に対しての施設がメインになるだろう。
高齢者から文句を言われても事業者が黙殺しやすいからだ。
どうやったって変えようがないのだから我慢しろと抑え込まれる。
或いは、綺麗事をつらつらと並べたてられるだろう。
高齢者もどうせ後先短いからと強くは言わなくなる。
人生の集大成に異文化交流を強制される。
なんと情けない。

外国人労働者

今まで散々な事を書いてきたのだから、特に言及する事はないだろう。
しかし、中にはすごく出来た人間性を持った方も居ている事であろう。
いや。わざわざ日本に来て勉強をしたいと考えている方々だ。
その一人ひとりが素晴らしい品性を備えた方だと確信している。
ただやはり、もっと正式な順序を踏むべきだ。
自力でなんとかしようという気持ちを持ってもらいたい。
国が、日本の政府が、バックアップしてくれるからといって、甘い誘いには乗らない様にして欲しい。

全ては日本国内で解決しなければならない問題

制度にしても、事業者にしても、介護者にしても、被介護者にしても、全ては自分たちで片付けないといけない問題である。
働き手が居ないなら、働きたくなる現場環境を作り上げる努力をしなければらない。子供を増やす努力をしなければならない。
介護者も、被介護者も、それで本当に良いのかを考えなくてはならない。
安易な解決方法では、苦しみを先送りしているだけと気付かなくてはならないだろう。

追記:この制度を利用する事業者は、この奴隷制度を支持するという事です。その事実をしっかりと考えて頂きたいものです。

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